信州山里だより

2012-10-18

10月13日(土)のきのこ採り日記

最近長野市の中心市街地に熊が出て、JR長野駅のホームにまで
出没したという衝撃のニュースがありましたが、
北信濃の里山は熊の居住地化しているような気がしてなりません。

私の入る里山のいくつかも常に熊の生活の跡が見えます。

例えば、熊がどんぐりを食べたミズナラの枝が
地面にたくさん落ちています。

ミズナラの枝20120929ミズナラの枝.JPG写真をよく見るとどんぐりの実だけを器用に食べ、はかまの部分は
残してあります。

あんなでかい図体でも結構器用に食べるものだと感心します。

そうかと思うと、これはなんでしょう。

ツチアケビ20120909ツチアケビ.JPG私が初めて薄暗い森の中で遠くからこれを見かけた時、
ウィンナソーセージがぶら下がっていると思いました。

何でこんな山奥にウィンナが......? 分かった!!
これは熊のワナだ! きっと近づくと何か仕組まれていて
熊を動けなくするんだ!と思いました。

じっと距離を置いて眺めていましたが、勇気を出して近づいてみて
初めて植物だと分かりました。

これはツチアケビと言って、ラン科の植物です。
夏場にいかにもランといった感じのゴージャスな花を咲かせますが
その実だったのです。

ツチアケビはナラタケの菌に寄生して生長するので、
この付近にナラタケが出る場合もあります。

ツチアケビの実を漬けた焼酎は精力剤になると聞いて
一度作って飲んでみましたが、濁ってしまいあまりおいしくなく
もちろん効果もなかったような気がします。

きのこの方は相変わらずカラマツ林が好調で
ジコボウ(ハナイグチ)、シロヌメリイグチ、キノボリイグチ
アミハナイグチなどが出ています。

ナラタケも本格的に出始めました。

ナラタケ20121013ナラタケ.JPG