信州山里だより

2013-04-17

4月14日の山菜採り日記

桜が散り始めると心の中にあった何となく華やいだ、
何となく浮き浮きした高揚感が薄れて行き、年に数回ある
自分の中の日本人遺伝子を確認する作業が終わります。

ただ私にとって桜が散り始めることは、少しも寂しいことでなく
むしろ嬉しいことなのです。
なぜなら、
いよいよ山菜の本格的な季節が始まろうとしているからです。

という訳で、本日も山に向かいます。

山の桜と言うとヤマザクラが有名ですが、他にもあまり知られていない
桜の木があります。

チョウジザクラは花の形が横から見ると丁字(クローブ)に
似ているのでその名が付いていますが、人知れずひそかに咲いています。

チョウジザクラ

20130414チョウジザクラ.JPG
ウワミズザクラはブラシ状の白い花が特徴で
満開になるとなかなかの存在感です。
今日の状態はまだつぼみですが、このつぼみが珍味となります。
新潟県ではこのつぼみを塩漬けにしてアンニンゴ(杏仁子)
として珍重します。
クマリンの独特の香りと味わいは酒のつまみとしても異彩を放ちます。

ウワミズザクラ(つぼみ)

20130104ウワミズザクラ.JPG

キブシの花も最盛期となって来て、薄黄色の花が山のここあそこに
明るいアクセントを付けています。

キブシ20130414キブシ.JPG

春の花の中でスミレも印象深い花です。
日本には50種類程あるそうですが、なかなか判別が難しいです。
群生したスミレに遭遇すると、
秘密の花園に入りこんだような気がします。

スミレ20130414ミヤマスミレ.JPG

山の春はまだ遅く本格的な山菜採りにはなってきませんが、
カンゾウやニワトコ、ワサビ、スイバなどがたくさん採れました。