信州山里だより
2015-05-13
先週の山歩き
戸隠山の雪も大分消えて山菜本番となりました。
ユキザサは雪が消えるそばから芽が出て来て、
可憐な花を咲かせてくれますが、やはり食べるのは花が咲く前です。
ほんのり甘くくせのないおいしい山菜です。
トリアシショウマは林の日陰に群生する山菜ですが、
そのユニークな姿は間違えようがありません。
まさに鳥の足と言ったところです。
エラ(ミヤマイラクサ)は人気の高い山菜ですが、
今年はやや遅めの登場です。
素手で採集しようとして、
その密生する毛の痛さに飛び上がった経験が
山菜マニアなら一度はあります。
ハリギリはコシアブラに似ていますが、
荒々しいトゲがあり、見た目の通り野性味の強い山菜です。
ヤブレガサはモミジガサの仲間で同じように食べられますが、
何と言ってもその姿のユニークさ。
初めて出会ってこれほど印象に残る山菜も少ないです。
山野草もいろいろ出て来ていますが、今回は2点紹介しましょう。
ウスバサイシンは大きめの葉の下に暗い紫色の花を密やかに咲かせます。
その根には解熱や鎮痛の作用があり、漢方薬に使われます。
クルマバツクバネソウもユニークな姿でまさしく名前の通りです。
2015-05-07
先週の山歩き
2015-05-07
先週の山歩き
日当たりの良い林の中は春爛漫で
開花した花々や木々の若芽で明るいリズムにあふれています。
ショウジョウバカマのピンク色のユニークな形の花は
ユーモラスでもあり愛らしくもあります。
シュンランは身近で出会えるランの仲間ですが、
その姿は上品で気高く、神々しいばかりですが、
食べられる花でもあり、お吸い物の具に使わせてもらいます。
クロモジの花は林の中で可憐にひそかに咲いていますが
枝を折って鼻に近づけると、甘いジンジャーの香りがして、
楊枝に使われる香木としての存在価値が分かります。
若芽の緑が目にまぶしいリョウブは、
かつて飢饉の時に「かてもの」として穀物に混ぜて利用されましたが、
火を通してもボリュームがあまり減らない特徴を活かした
先人の知恵ですね。
当店ではおひたしや天ぷらにします。
高い山に向かう前に道草をして、神代桜を見て来ました。
やや散り始めと言ったところでしょうか。
雪の消えた標高の高めの林の中には、この時期おもしろいものが出ます。
アミガサタケの仲間のオオズキンカブリタケです。
アミガサタケはフランス料理の高級食材ですが
オオズキンカブリタケも同じような料理法で食べられます。
同じ林内にはおいしいシダ類の仲間で
アブラコゴミ(正式名キヨタキシダ)も出ています。
日陰の雪が消えたばかりのところではまだまだフキノトウも出ています。
2015-04-22
2015-05-20
先週の山歩き
標高1000m以下では山菜が最盛期となっていて
体がいくつあっても足りません。
地元の山菜採りに人気のあるエラ(ミヤマイラクサ)や
ウドブキ(ヨブスマソウ)はやや時期が過ぎつつあります。
エラのほんのり甘く、くせのないおいしさは万人向きで人気が高いようです。
ウドブキは山菜マニアの中では、一番に名前の上がる山菜ですが、
その上品で清冽な香りに魅了される人が多いようです。
エラ
ウドブキ
ミミジガサは東北ではシドケと呼ばれ、大変な人気ですが、
くせのある香りで、好き嫌いの分かれる山菜です。
地滑り地帯でぬれた急斜面に群生することが多く、
時には命がけで採ることにもなりかねません。
モミジガサ
ソバナは慣れないとなかなか見分けがつかない姿をしていますが、
茎を折ってみると白い乳液が出てべたべたします。
こちらも急斜面がお得意なので、採るのになかなか大変です。
甘く、くせのないおいしい山菜です。
ソバナ
ミズ(ウワバミソウ)は身近で大量に採れ、
又時期も長いので大変重宝する山菜です。
ただ、熊の好物でもあるので採るのに長居は無用です。
茎のお浸しは翡翠色をしていて見た目も涼やかでおいしい山菜です。
ミズ
山野草を2点。
シロバナエンレイソウはエンレイソウの妹分とでも呼びたくなる
可憐で存在感のある山野草。
最近は白い花だけでなくピンク色のものが増えているような気がします。
シロバナエンレイソウ
ルイヨウボタンは花は地味目ですが、葉が牡丹に似ています。
日陰の林の中にひっそりと群生しています。
ルイヨウボタン