信州山里だより
2014-06-19
6月14日の山歩き
今日も残雪のある山に入りました。
いつも入る谷はほとんどまだ雪に埋もれていました。
少し開けたところになると、残雪とミズバショウ、リュウキンカの
コントラストが見事でした。
残雪から流れ出た水がつくる水たまりにはカエルの卵が......。
この時期になると山菜を採る人は少なく、
出会う人はほとんどネマガリタケを目指し、山を登って行きます。
取り残された私は山菜の宝庫の中で至福の時間に浸っています。
出始めた山菜の種類が多いので、
採る種類を限定しないと時間が足りなくなります。
タマガワホトトギスは黄色の可愛い花を咲かせますが
味の方はきゅうりの香りがするさわやかな山菜です。
イケマは赤紫色のつるを縦横に伸ばす生命力あふれる植物で、
折ると白い乳が出ます。甘みの強いおいしい山菜です。
イカリソウも咲き出し、又緑色のニリンソウを見つけました。
2014-06-11
6月7日の山歩き
この時期の穴場スポット。
湯福川のあやめ(かきつばた?)です。
戸隠方面に行くにはいつもここを通るのでこの時期が楽しみです。
さて、今日も標高1500mの高原での山菜採りです。
あいにくカメラを忘れてしまい、携帯電話の写真となってしまいました。
ミズバショウは残雪のかたわらでけなげに白い花を咲かせています。
近づいてみるとまだまだ雪は厚く積もっています。
先週紹介したトリカブトはどんどん成長して
ニリンソウの背丈をはるかに超えました。
サンカヨウも白い花を咲かせ、夏にはプラムの実を小さくしたような
青紫の甘い果実をつけることでしょう。
雨が激しくなったのでこれ以上の山菜採りは断念し山を下りました。
2014-06-05
6月1日の山歩き
早朝は根曲り竹を採りに山に入りました。
1年振りの竹の子採りですが、やはりハードな肉体労働で
3時間も採り続けていると、リュックが肩に食い込み
体中の筋肉が「もうやめよう」コールを上げ始めます。
欲張るのはやめ素直に山を下りました。
次は標高1500mくらいの高原での山菜採りです。
高原は雪が残り、春が始まったところでした。
フキノトウは雪が消えるのを追っかけながら次々と出ています。
スミレサイシンは葉の成長が待ち切れないように花を咲かせています。
他にも雪の残る高原のあちこちに
様々な山野草が芽を出し、花を咲かせ始めています。
コゴミも出ていましたが、
おすすめの仲間を紹介しましょう。
モチコゴミとキヨタキシダです
どちらも似た環境に出て時には同じ場所に出ています。
柔らかくて、くせがなく、ほんのり甘味を感じるおいしいシダ類です。
最後にニリンソウとトリカブトです。
この二つは生長過程のある時期背丈が同じ位になります。
その後はトリカブトがどんどん生長して身長が高くなります。
間違って採って食中毒をおこすのはこの背丈が同じ時期です。
ちょうどそんな1コマをご紹介しましょう。
左側がニリンソウ、右側がトリカブト(猛毒)です。
2014-05-28
5月の山歩き
山菜も一通り出揃った感があり、
ぼつぼつ第2幕に移る時期が近づいています。
現在は標高1000mくらいまでで採っていますが
これを1500mくらいまで上げるとまた一から山菜採りが始まります。
これからの時期はもう一つ根曲り竹の時期とも重なります。
こうなると体がいくつもあっても足りないくらいの忙しさです。
さて今日の話題は時間を少しさかのぼって、
5月初めの新潟県境の村の話です。
そこはこごみの大産地で、うども結構とれます。
そして道路沿いの田畑はこごみに覆いつくされています。
耕作放棄地が多く、そこにはこごみが大群生しているのです。
そして家々の様子はこんなです。
今まで山際の耕作放棄地はよく見てきましたが、
開けた農村のイメージがあるところで
こんなに多くの耕作放棄地や廃屋を見たのは初めてです。
豊かな自然に囲まれ、
五月晴れの陽射しが注がれた農村の明るさが
逆に見る人の心を暗くする、そんな悲しい風景でした。
2014-06-26
6月21日の山歩き
根曲り竹が本番となり、道路は車がびっしりと停まっていましたが、
山菜を求めさらに奥へと進みます。
残雪が消えた後は春が始まり、春一番に里山で採る
ニワトコやエラ(ミヤマイラクサ)、ウドブキ(ヨブスマソウ)
が出ていました。
ニワトコ
エラ
ウドブキ
一見すると黒い虫がいっぱい付いているように見える
ミヤマメシダはシダ類の中ではくせがなく、
あく抜きなどせずにそのまま食べられるおいしい山菜です。
ミヤマメシダ1
ミヤマメシダ2
サンカヨウは地上に出たばかりの砲弾型の芽から
生長した姿、そして花が咲いている姿と
同じ場所で三様の姿を楽しめます。
サンカヨウ1
サンカヨウ2
サンカヨウ3
ズダヤクシュは昔喘息の薬にしたそうで、
ズダとは喘息のことだそうです。
ズダヤクシュの花
この時期は食べられるきのこも出ています。
ナラタケは湿った倒木の中に、秋よりは控え目に出ていました。
ナラタケ
サケツバタケはツバが星形の分かり易いきのこで
味の方も結構いけます。
サケツバタケ