信州山里だより

2014-06-26

6月21日の山歩き

根曲り竹が本番となり、道路は車がびっしりと停まっていましたが、
山菜を求めさらに奥へと進みます。

残雪が消えた後は春が始まり、春一番に里山で採る
ニワトコやエラ(ミヤマイラクサ)、ウドブキ(ヨブスマソウ)
が出ていました。


ニワトコ20140621niwatoko.JPG

 

エラ20140621era(miyamairakusa).JPG

  

ウドブキ20140621udobuki(yobusumasou).JPG

 


一見すると黒い虫がいっぱい付いているように見える
ミヤマメシダはシダ類の中ではくせがなく、
あく抜きなどせずにそのまま食べられるおいしい山菜です。



ミヤマメシダ120140621miyamamesida1.JPG

 


ミヤマメシダ220140621miyamamesida2.JPG

 


サンカヨウは地上に出たばかりの砲弾型の芽から
生長した姿、そして花が咲いている姿と
同じ場所で三様の姿を楽しめます。



サンカヨウ120140621sankayou1.JPG

 
サンカヨウ220140621sankayou2.JPG

 

サンカヨウ320140621sannkayou3.JPG

 

 

ズダヤクシュは昔喘息の薬にしたそうで、
ズダとは喘息のことだそうです。



ズダヤクシュの花20140621zudayakushu.JPG

 


この時期は食べられるきのこも出ています。

ナラタケは湿った倒木の中に、秋よりは控え目に出ていました。



ナラタケ20140621naratake.JPG

 

サケツバタケはツバが星形の分かり易いきのこで
味の方も結構いけます。


サケツバタケ20140621saketubatake.JPG

 

 

2014-06-19

6月14日の山歩き



今日も残雪のある山に入りました。
いつも入る谷はほとんどまだ雪に埋もれていました。


雪に埋もれた谷20140614yukiniumoretatani.JPG

 

 

少し開けたところになると、残雪とミズバショウ、リュウキンカの

コントラストが見事でした。



ミズバショウとリュウキンカ20140614znaetutoryuukinka.JPG

 

ミズバショウ20140614mizubzshou.JPG

 

残雪から流れ出た水がつくる水たまりにはカエルの卵が......。



カエルの卵20140614kaerunotamago.JPG

 

カエルの卵のアップ20140614kaerunotamagonoappu.JPG

 


この時期になると山菜を採る人は少なく、
出会う人はほとんどネマガリタケを目指し、山を登って行きます。

取り残された私は山菜の宝庫の中で至福の時間に浸っています。

出始めた山菜の種類が多いので、
採る種類を限定しないと時間が足りなくなります。



ヤマウド20140614yamaudo.JPG

 
タマガワホトトギス20140614tamagawahototogisu.JPG

 
タチアザミ20140614tatiazami.JPG

 

キヨタキシダ20140614kiyotakisida.JPG

 

イケマ20140614ikema.JPG

 


タマガワホトトギスは黄色の可愛い花を咲かせますが
味の方はきゅうりの香りがするさわやかな山菜です。

イケマは赤紫色のつるを縦横に伸ばす生命力あふれる植物で、
折ると白い乳が出ます。甘みの強いおいしい山菜です。

イカリソウも咲き出し、又緑色のニリンソウを見つけました。



イカリソウ20140614ikarisou.JPG

 

緑色のニリンソウ120140614midorinonirinsou1.JPG

 

緑色のニリンソウ220140614midorinonirinsou2.JPG

 

 

 

2014-06-11

6月7日の山歩き

この時期の穴場スポット。
湯福川のあやめ(かきつばた?)です。



湯福川のあやめ20146月yubukugawanoayame.JPG

 

 

戸隠方面に行くにはいつもここを通るのでこの時期が楽しみです。

さて、今日も標高1500mの高原での山菜採りです。
あいにくカメラを忘れてしまい、携帯電話の写真となってしまいました。

ミズバショウは残雪のかたわらでけなげに白い花を咲かせています。



ミズバショウ20140607zannsetutomizubashou.jpg

 


近づいてみるとまだまだ雪は厚く積もっています。



残雪20140607zannsetu2.jpg

 


先週紹介したトリカブトはどんどん成長して
ニリンソウの背丈をはるかに超えました。



成長したトリカブト20140607torikabuto.jpg

 

サンカヨウも白い花を咲かせ、夏にはプラムの実を小さくしたような
青紫の甘い果実をつけることでしょう。



サンカヨウ20140607sannkayou.jpg

 


雨が激しくなったのでこれ以上の山菜採りは断念し山を下りました。

2014-06-05

6月1日の山歩き



早朝は根曲り竹を採りに山に入りました。
1年振りの竹の子採りですが、やはりハードな肉体労働で
3時間も採り続けていると、リュックが肩に食い込み
体中の筋肉が「もうやめよう」コールを上げ始めます。
欲張るのはやめ素直に山を下りました。

次は標高1500mくらいの高原での山菜採りです。


残雪がある高原20140601zansetsuunokorukougen.JPG   


高原は雪が残り、春が始まったところでした。
フキノトウは雪が消えるのを追っかけながら次々と出ています。



フキノトウ20140601zannsetsutofukinotou.JPG

 


スミレサイシンは葉の成長が待ち切れないように花を咲かせています。



スミレサイシン20140601sumiresaisin.JPG

  



他にも雪の残る高原のあちこちに
様々な山野草が芽を出し、花を咲かせ始めています。



カタクリ20140601katakuri.JPG

  


エンレイソウ20140601enreisou.JPG

  

ユキザサ20140601yukizasa.JPG

  

サンカヨウ20140601sankayou.JPG

 

コゴミも出ていましたが、
おすすめの仲間を紹介しましょう。
モチコゴミとキヨタキシダです

どちらも似た環境に出て時には同じ場所に出ています。
柔らかくて、くせがなく、ほんのり甘味を感じるおいしいシダ類です。



モチコゴミ20140601motikogomi.JPG

  


キヨタキシダ20140601kiyotakisida.JPG

 

最後にニリンソウとトリカブトです。
この二つは生長過程のある時期背丈が同じ位になります。
その後はトリカブトがどんどん生長して身長が高くなります。
間違って採って食中毒をおこすのはこの背丈が同じ時期です。
ちょうどそんな1コマをご紹介しましょう。

 

ニリンソウとトリカブト20140601nirinsoutotorikabuto.JPG


左側がニリンソウ、右側がトリカブト(猛毒)です。

2014-05-28

5月の山歩き



山菜も一通り出揃った感があり、
ぼつぼつ第2幕に移る時期が近づいています。
現在は標高1000mくらいまでで採っていますが
これを1500mくらいまで上げるとまた一から山菜採りが始まります。

これからの時期はもう一つ根曲り竹の時期とも重なります。
こうなると体がいくつもあっても足りないくらいの忙しさです。

さて今日の話題は時間を少しさかのぼって、
5月初めの新潟県境の村の話です。

そこはこごみの大産地で、うども結構とれます。


ヤマウド20140510yamaudo.JPG

 

 
風光明媚で、きれいな滝もあります。
20140510taki.JPG

 


そして道路沿いの田畑はこごみに覆いつくされています。



コゴミ畑120140510kogomihatake1.JPG

 


コゴミ畑220140510kogomihatake2.JPG

 


耕作放棄地が多く、そこにはこごみが大群生しているのです。

そして家々の様子はこんなです。
 


家の写真120140510haioku1.JPG

 


家の写真220140510haioku2.JPG

 


家の写真320140510haioku3.JPG

 

 

今まで山際の耕作放棄地はよく見てきましたが、
開けた農村のイメージがあるところで
こんなに多くの耕作放棄地や廃屋を見たのは初めてです。

豊かな自然に囲まれ、
五月晴れの陽射しが注がれた農村の明るさが
逆に見る人の心を暗くする、そんな悲しい風景でした。