信州山里だより
2013-08-21
8月17日の山歩き
連日の酷暑と雨の無さに、
今週は採れないだろうとあきらめながら山に入りましたが、
うれしい誤算!!
ヤマドリタケモドキやセイタカイグチなど
イグチ科のきのこがそれなりに出ていました。
セイタカイグチは傘は白っぽく平凡なので見落とし易いのですが
柄の迫力のすごさは芸術的です。そしてオイシイ!!
セイタカイグチ気を良くして次の山に入ると、
今度はカワリハツがたくさん出ていました。
本当にきのこの気持は分かりません。
またチチタケはいよいよ本格的な時期となり、
かなりの量が採れました。
帰りの車内はチチタケ特有の香りが充満しました。
たまには栃木名物「チタケうどん」にして食べようかな......。
チチタケその他にもアカヤマドリやコガネヤマドリがそれなりに採れました。
アカヤマドリ
アカヤマドリの幼菌
コガネヤマドリ
ヒョッとしたら今年は豊作になるかも知れないと
希望的な観測を立てながら幸福な気持で山を下りました。
2013-08-14
8月10,11日の山歩き
先週は劇的に酷暑が復活し、
きのこの状況が大変心配されましたが、
案の定、1週間前とは状況が一変しました。
ヤマドリタケモドキなどのイグチ系のきのこが復活し、
その他のきのこもそれなりに出ていて、
とてもいい雰囲気のきのこ状況でした。
夏のきのこはやっぱり暑さが好きなのかな?
その中でも今回のハイライトはセイタカイグチです。
イグチ系のきのこの中でも特別に個性派で、
赤っぽい柄に隆々と盛り上がった白い網目模様は
自然の造形の豊かさを教えてくれます。
味も一級品で歯切れのよいおいしさは格別です。
その他、イグチ系きのこのオンパレード!!!
アカヤマドリ(食)、ヤマドリタケモドキ(食)、ベニイグチ(不食)
オニイグチ(食)などがカラフルにユニークに出ていました。
セイタカイグチ
アカヤマドリ(幼菌)
ヤマドリタケモドキ1
ヤマドリタケモドキ2
ベニイグチ(ピンボケですみません)
オニイグチ(大ピンボケですみません)
また、こちらもドハデなきのこ、マスタケ。
鱒(マス)の身の色に似た鮮やかな朱色で、
バターソテーで食べると鶏の笹身を食べているようです。
マスタケ
初秋のきのこナラタケモドキも出ていました。
こんなに暑くなって出ているとは
本当にきのこの気持ちは分かりません。
ナラタケモドキ
二日目は今年最後の山菜採り。
山菜が食べたいと予約があったので出かけてみました。
7月21日にまだ残雪のあった谷に入りました。
さすがに雪は消えていましたが、
水芭蕉が満開でした。
今年最後の春に出会うことができました。
山菜数種類とウスヒラタケを採って戻りました。
水芭蕉
ウスヒラタケ
2013-08-07
8月3,4日の山歩き
日本から長距離を旅することで有名なアサギマダラは
高原でよく見かける蝶です。
浅葱色(薄い水色)のまだら模様が特徴ですが、
このまだら模様は毒を持っている蝶の特徴で
そのため、ふわりふわりと優雅に舞っているアサギマダラは
ほとんど鳥に食べられることはありません。
実際に幼虫の頃から毒草を食べているので
体内に毒が蓄積されています。
写真を撮っていてもほとんど逃げない大胆さは
「自分は絶対食べられない」という自信の表われなのでしょうか。
フジバカマの蜜を吸うアサギマダラ 1フジバカマの蜜を吸うアサギマダラ 2
きのこの方はここのところ、まるで日替わりランチのように、
毎週出るきのこが違います。
7月から夏きのこ採りを始めましたが
最初はヤマドリタケモドキなど
イグチ系のきのこが順調に出ていました。
しかし今はあまり出ていません。
その後タマゴタケも堅調に出ていましたが
最近はベニタケ系が主流となりました。
先週はアイタケがたくさん採れましたが、今週はピタリと止まり
代わりに出て来たのがカワリハツです。
又、チチタケの出方も広がりを見せています。
きのこは雨の量と気温に敏感ですから、このところの天候の変化の
激しさにとまどっているのかもしれません。
ヤマドリタケモドキ
タマゴタケ
アイタケ
カワリハツ
チチタケ
☆山のきのこ料理はやま茶屋1階で召し上がれます。
2013-08-01
7月27日の山歩き
夏のきのこは色鮮やかなものが多いのですが、
その一つがアイタケです。
神秘的とも言える青緑色で、大理石のような模様がとても美しい。
食感はボソボソしますが網焼やバターソテーするとおいしいです。
アイタケ
アイタケのようなハデなきのこがあるかと思うと
ススケヤマドリタケのようなとても地味なきのこもあります。
ポルチーニ茸の仲間で味は一級品です。
濃いこげ茶色の傘と柄の細かい網目が特徴です。
ススケヤマドリタケ
ツブエノシメジは
アジアンテイストの家具のような印象のきのこで、
傘はさながら籐椅子の上のオフホワイトのクッション。
柄はちょっとデザインをほどこした家具の脚の趣きです。
多少癖のある風味なので濃い味付けが向いています。
ツブエノシメジ
キヒダタケは裏と表のツートンの色の違いが楽しいきのこです。
傘の表面はなめし皮のような風合いですが、
裏側のヒダは鮮やかな黄色です。
以前は食とされていましたが現在は毒きのこになっています。
キヒダタケ
7月の高原で出会う可愛い山野草を三点紹介します。
最初はウメガサソウ。
10㎝くらいの高さしかありませんが、花の形が梅に似ていて、
よくよく見るとユニークな形をしています。
ウメガサソウ
クモキリソウは日陰に咲くラン科の花で
こちらもランとは思えないユニークな形の花です。
クモキリソウ
ノギランは名前はランでもユリ科の植物で、
高原に長い茎を立て、涼しげに咲いています。
ノギラン
2013-08-28
8月22,26日の山歩き
まとまった雨も降り、温度もかなり下がって、
いよいよきのこが続々出てくるかと思うと、そうは簡単にいきません。
案の定、山に入ってみると
夏のきのこ達は本当に少なくなっていました。
アンズタケ、ヤマドリタケモドキ、アカヤマドリ、セイタカイグチ、
カワリハツなど皆激減していました。
たった1本採れたアカヤマドリたった1本採れたセイタカイグチ毎年8月の終わりから9月の初めが一番きのこ採りが難しい。
なぜなら、夏のきのこ達は「もう自分達の舞台は終わりだ」と思い
秋のきのこ達は「まだ出番は早い」と思うからです。
こんな状況でもチチタケはそれなりに採れました。
乳液を出すきのこはたくさんありますが、
チチタケ程触るとドバーッと乳が出るきのこはあまりありません。
そしてこの乳液がおいしい出し汁の素となります。
チチタケの乳液
このようなきのこ採りか難しい時期に覚えておくと助かるのは
オオホウライタケです。
このきのこはまとまった雨が降ると
春から秋まで続々と群生して出てきます。
味はそれなりですが、やはり野生の風味は捨てがたいものがあります。
オオホウライタケ1オオホウライタケ2
オオホウライタケの仲間にハナオチバタケがあります。
ピンク色のものと褐色のものとがありますが、
可憐で美しいきのことしてよくきのこ写真で取り上げられます。
見てのお分かりのように食べられません。
というより食べるところがありません。
ハナオチバタケ